still? yet? already?
「まだ」に関する still と yet の違い
still も yet も 「まだ」と訳されることが多いですがその違いは何でしょうか。
◆ still
何か 継続 されていることに対して「(今でも)まだ」と言いたいときに、「 still 」が使用されます。
still には「静的な」という意味があるので、動かない → 同じ状態が続くという意識が働いているのです。
例文
I still keep a diary.
私は (今でも) まだ日記をつけ (続け) ています。
She is still running around the schoolyard.
彼女は (今でも) まだ校庭を走って (走り続けて) います。
Do you still keep a diary ?
あなたは(今でも)まだ日記をつけ(続け)ていますか?
(聞き手は、you が以前日記をつけていたことを知っている。)
いずれも、以前から引き続きという意味での「まだ」になります。
◆ yet
一方、「 yet 」を「まだ」の意味で使用するときには、 現時点 において開始されていないこと、終わっていないこと、起きていないことに対しての「まだ」という意味になります。
3つとも「~ないこと」という言葉がついていることからも分かるかもしれませんが、「まだ」という意味の yet は否定文で用いられます。
例文
I don't keep a diary yet.
私は (現時点で) まだ日記をつけ (はじめ) ていません。
She has not finished her homework yet.
彼女は (現時点で) まだ宿題を終えていません。
否定文での still と yet の意味合いの違い
「まだ」の意味の yet は否定文でしか使われませんが、「まだ」の意味の still の方は否定文でも使えます。
じゃあ、still だけ使えばいいや、と思われるかもしれませんが、実はそういうわけにはいきません。
なぜなら、先ほど説明した通り、still は継続 (状態の維持)、yet は現時点でのことに使われるからです。
still が線、yet が点だと思って頂ければイメージしやすいかと思います。
では例文を挙げて意味の違いを見てみましょう。
上の訳が普通に日本語として訳した場合で、下の( )をつけた訳が暗に含まれる意味合いをつけた訳です。
例文
I don't keep a diary yet.
私はまだ日記をつけていません。
(私は現時点ではまだ日記をつけ始めていません。)
I still don't keep a diary.
私はまだ日記をつけていません。
(私はあいかわらずまだ日記ををつけていない状態が続いています。)
She has not finished her homework yet.
彼女はまだ宿題を終えていません。
(彼女は現時点ではまだ宿題を終えていません。)
She still has not finished her homework.
彼女はまだ宿題を終えていません。
(彼女はさっきまでと同じでまだ宿題を終えていない状態が続いています。)
このような意味合いの違いが現れます。 still は 継続 (状態の維持) 、yet は 現時点でのこと、ということを念頭に使い分けましょう。
※still の位置に注意。
※否定疑問文で yetを使う場合は、「まだ~ないの!?」という驚きの感情を伴う。
「もう」に関する still と yet と already の違い
still も yet も already も、「もう」と訳されることがありますがその違いは何でしょうか。
◆ still
still が「もう」と訳されるのは次のような文章です。
例文
He is not still here.
彼はもうここにいません。
あれ?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「彼はまだここにいません」じゃないの?と。
実は still は置かれる位置によって意味が変わります。
still の位置が not の前 か、not の後ろかによって意味が変わってしまうのです。
例文
He is still not here.
彼はまだここにいません。
He is not still here.
彼はもうここにいません。
上の文章は、さっきまで見ていた「まだ」の場合の still ですね。
これは「 He is not here.(彼はここにいません) 」という文章に still が添えられることで、 「彼はさっきからここにいないし、今でもまだいない状態が続いています」という意味合いの「まだ」が付加されるのでした。
一方、下の文章では、not が still を否定しているところに注目して下さい。 still (状態の維持) が否定されているので、状態の維持が終わったということになります。
つまり、「 He is not still here. 」は、「彼はさっきまでここにいたけど、その状態は終って今はもういなくなりましたよ」という意味で「彼はもうここにいません」ということになるのです。
ここまで言っておいてなんですが、not still は still not と紛らわしいので、ネイティブの学校では no longer を代わりに使うことが推奨されているようです。
He is no longer here. 彼はもうここにいません。
◆ yet
yet が「もう」と訳されるのは疑問文の時です。(否定疑問文は除く)
例文
Have you finished your job yet ?
仕事はもう終りましたか?
yet を用いた疑問文では現時点で単に成されているどうかを知りたい場合に使われます。
成されていることを想定したり、逆に成されていないことを想定したりなどしないニュートラルな質問です。
◆ already
already が「もう」と訳されるのは肯定文と疑問文においてです。
例文
I have already finished my job.
私はもう仕事を終えました。
Have you already finished your job ?
あなたはもう仕事を終えたのですか?
already では 予定より早く(思っていたより早く) というのがポイントです。
疑問文において、yet はニュートラルな質問でしたが、already では「まだ成されていないと思っていた」という想定と驚きのニュアンスが含まれます。
特に文末に already を配置した場合には「もう~したの!?」という驚きがより強調されます。 (疑問文、肯定文ともに)
例文
Have you finished your job already ?
もう仕事終っちゃったの!?
She is a little baby , and she can walk already !
あの子まだちっちゃい赤ちゃんなのに、もう歩けるんだぜ!?
以上、still yet already の使い方の違いについてでした。