2017年8月4日

「at all」の使い方 (否定文、疑問文、肯定文)



at all の使い方


at all の使い方は大きく分けて3つあります。

① 否定文での at all
② 疑問文での at all
③ 肯定文での at all

否定文での at all は得意な方が多いと思います。
not ~ at all」=「全然~ない」という表現を学校の英語の授業で習いますからね。
なので、not ~ at all は英訳も日本語訳もスムーズに出来ることと思います。
「習ってないよ!」という方はおそらく「聞いてなかったよ!」の間違いです。
しかし、ネイティブの方は否定文以外でも頻繁に at all を使います。 きっとその時「ん?」となってしまうと思います。
正直なところ、否定文を含め、at all は無視しても意味は通ります。
しかし、自分でも at all を使いたいと思った時には知識がなければきっと困ると思います。
意外なことに、ネットで検索しても at all の否定文以外での使い方はなかなか出てきません。
さりげなく at all を使うことはオシャレだと思うのでぜひ使い方を知って欲しいと思います。

否定文での at all


まずはおさらいということで否定文での at all を見ていきましょう。
否定文で最後に at all をつけると「全然~ない」という意味になります。


例文


I am not tired.
私は疲れていません。
I am not tired at all.
私は全く疲れていません。
I can't understand it. 私はそれを理解できません。
I can't understand it at all.
私はそれを全く理解できません。

このように、否定文では、最後に at all をつけることで、否定を強調する働きがあります。

疑問文での at all


疑問文での at all は2つの意味合いを持っています。

① ハードルの低い質問
②丁寧な質問

例文


Do you know that?
あなたはそれを知っていますか?
Do you know that at all?
あなたはそれを少しでも知っていますか?
Do you like it?
あなたはそれを好きですか?
Do you like it at all?
あなたはそれを少しでも好きですか?

疑問文で at all をつけた場合は even a little =「少しでも」という意味になります。
これは、相手がどの程度そのことについて知っているのか、または好きなのかが分からない場合によく使われる表現です。
at all をつけることで「少しでも」とハードルを下げて相手に尋ねることができます。
同時にこれは丁寧な表現でもあります。
「直球」で知っているかどうかを尋ねるよりも、「少しでも」知っているかどうかと遠慮気味に問う方が気を使っている感じがしますよね。
好きかどうかを聞く場合も同様です。
相手も気軽に「少しなら知っている」「少しなら好き」と言い出しやすくなるのではないでしょうか。
このように、疑問文では at all を添えることで少し控えた丁寧な表現になります。

実は疑問文以外でもこの丁寧な意味合いを持つ at all の表現があります。
有名な「Not at all.」という表現です。
よく、「どういたしまして」という意味で紹介されているフレーズだと思います。
ただし、気をつけなければならないのは、「どういたしまして」はあくまで意訳であり、実際は丁寧な返答という意味合いのものだということです。

例文


Would you mind opening the window?
窓を開けてもらってもいいですか?
Not at all!
構いませんよ!

この例文で「どういたしまして」ではとても変な訳ですよね。
Not at all. はもともとは上記の「否定文での at all」を省略した形なのですが、Not at all. を単体で使う時にはこのように、感謝や依頼に対する丁寧な返答という決まった意味合いのフレーズになります。
日本語では「ありがとう」に対する丁寧な返答は「どういたしまして」なので Thank you. の後の Not at all. は「どういたしまして」と翻訳されているわけです。


肯定文での at all


肯定文での at all の使用は少し制限があります。

例文


You can ask me anytime.
いつでも聞いて下さい。
You can ask me anytime at all.
(無条件に)いつでも聞いて下さい。
I will go anywhere!
どこでも行きます!
I will go anywhere at all!
(無条件に)どこでも行きます!

この場合の at allabsolutely(絶対に、無条件に) の意味になります。
例文のように、肯定文での at all anytime , anywhere など、「any~」 となるような単語の後ろについて、any~」 を強調する働きがあります。


簡易まとめ



否定文での at all


not ~ at all = 「全然~ない 」

疑問文での at all


① 少しでも (at all = even a little)
② 丁寧な質問

肯定文での at all


any~」の強調 (at all = absolutely)


以上、否定文、疑問文、肯定文での「at all」の使い方についてでした!


にほんブログ村