一部始終を英語で言ってみよう!
日本語の意味の確認
一部始終【いちぶしじゅう】成り行きの初めから終わりまで。
「一部始終」の英訳
the whole story
例文
I know the whole story about that.
私はそのことについて一部始終を知っています。
She told me the whole story about why she came here.
彼女はなぜここに来たのかの一部始終を話してくれた。
Give me the whole story, please.
一部始終を話して下さい。
このように「一部始終」=「全ての物語」である the whole story が英訳となります。
ただし、「story」=「物語」とあるように、これは完全な事実とは限らず主観の入った「一部始終」となります。
どういうことかと言うと、例えば I told the whole story. の場合には、「私は (自分が見たり聞いたりしたことや体験したことなどを自分の中で解釈して) 一部始終を話した」という意味合いになります。
勘違いや憶測、偏見などが入っている可能性があるわけですね。
一方、法廷で事件などを記録から読み上げる場合の「一部始終」は事実なので、通じないわけではないようですが、この場合に「the whole story」を使用するのは少し変なのです。
実は、「一部始終」を表す英訳は、場合に応じて変化します。 ここからは他の場合の表現を見ていきたいと思います。
他の表現
all the details
full particulars
from beginning to end
all the details に関する例文
I know all the details of the accident.
私はその事故の一部始終を知っている。
こちらはまさに「事実」についての一部始終を表す時に使われる表現です。 「事故」や「事件」など客観的に記録できるような「事実」ですね。
full particulars に関する例文
He surprised to hear full particulars of our plan.
彼は私達の計画の一部始終を聞いて驚いた。
こちらは、「計画」や「戦略」、「プロジェクト」など、綿密に練られたものに対して使われる一部始終です。
particular が「細かい」という意味があるので、綿密なものを隅々までというイメージが湧きやすいのではないでしょうか。
from beginning to end に関する例文
We watched the building collapse, from beginning to end.
私達はそのビルが崩壊する一部始終を見ていた。
こちらは、「始まり」と「終わり」が特に意識される「一部始終」です。
これまでの「一部始終」を表す英訳が「全て」という意味合いが強かったのに対して、from beginning to end は文字通り「最初から最後まで」という意味合いの強い「一部始終」になります。
また、話や出来事のような静的なものついてだけではなく、動作についての一部始終も表すことができます。
上の例文では、「見る」という動作を最初から最後までしていたという意味になっていますよね。
これを踏まえて一つ例文を見てみましょう。
I heard the whole story about her, from beginning to end.
私は彼女についての一部始終を、最初から最後まで聞いていた。
the whole story と、from beginning to end を「一部始終」としてだけ覚えているとすごく変な感じがしますが、意味合いの違いが分かっているとすんなりと理解できるのではないでしょうか。
それぞれ「彼女についての話」における一部始終と、「聞く」という行為における一部始終を表しているわけですね。
ここまで見てきたように、日本語訳だと同じ「一部始終」でも、それぞれに違った意味合いを持つ表現となります。
日本語の「一部始終」って便利な言葉だったんだなとしみじみ感じますね。
使い分けに注意して英語でも「一部始終」を活用してみて下さい!
以上、「一部始終」を英語で言うと?でした。
日常会話によく出てくる簡単な「四字熟語」の英語の表現をまとめています!
→ 四字熟語まとめの記事へ移動